散歩道<4710>

                            社説・若者と高齢者と政治(2)                  (1)〜(4)続く
                             世代をつなぐ分かちあいを

若者と日本の窮地
 
 「学生・大阪維新の会」の市橋拓代表(23)はブログにつづった。「10年後、20年後、日本はどうなってるんやろと考えると、すごい怖い」
 不安の源は働く環境だろう。グローバル競争に生き残るためのコスト削減は先進国共通の厳しさだが、日本なりの事情もある。緩んだとはいえ、新卒で一括採用し、終身雇用する慣行がまだ残っている。
 この仕組みだと、会社は社員の暮らしを守るため、新たな正社員の採用を絞る。「狭き門」をくぐれなければ、能力を磨く機会を逃しがちだ。
 だから日本では、不況期に社会に出た人たちかが長期にわたって収入が低くなる傾向が、米国などよりも著しいという研究結果もある。
 加えて、少子高齢化だ。
 日本はかって、多くの現役世代で高齢者を支える「胴上げ型」の社会だった。いまは[騎馬線型」であり、将来は「肩車型」になる。
 だから消費税が必要だと、野田首相は説く。
 その通りなのだが、忘れてはならない前提がある。若い世代が税や保険料を納められなければ、社会保障は成り立たない。担う側がやせ細っていては、肩車は、お年寄りもろとも崩れてしまうという現実だ。


'12.1.3.朝日新聞・


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