散歩道<4697>
経済気象台(697)・財政不安の改善に4ルート
11月下旬にドイツの国債入札が不人気で大幅な札割れとなった際、日本国債もこの連想で金利が上昇した、その後、沈静化したが、日本の国債利回りが1%でも上昇すれば、これを大量に保有する日本の銀行は致命的な打撃を受ける。
この状況で米格付け機関は12月に入り、欧州各国の国債格下げの可能性を明らかにした。欧州国債の金利上昇が日本に波及しないよう、日本財政に対する不安を軽減することが喫緊の課題だ。
不安の根源は、政府債務がGDPの200%近くに達していることだ。これを低下させるメドを立てねばならない。
それには四つのルートがある。第一は資産売却。日本は政府債務も大きいが資産も大きい。だからネット(正味)の債務はGDPの100%程度だ。表示方法をネットに統一するか、あるいは政府が保有する金融資産を売却して債務を減らすことだ。金融資産の多くは特殊法人への出資金などだから、これを減らせば政府のスリム化、天下りの縮小にもつながる。
第二は税収を増やすことだ。消費税などの税率を引き上げたが。結果的に税収が増えなかった。増税が景気を悪化させた為だ。ここでは税率ではなく、税の捕捉率(個人事業主5割、農家3割などとされる)を上げる道がある。広く公平に負担してもらうことで増収を図るべきだ。
第三は、特別会計の不要不急の歳出、議員定数削減による歳費など景気への影響が少ない分野の削減を進める。
第四は財政を使わない手法で、規制緩和や産官学共同の技術開発、産業育成を計ること。これで名目GDPが増えれば債務比率の低下ばかりか税収も増える。
'11.12.10. 朝日新聞
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