散歩道<4680>
製造業から見た日本と世界(2) (1)〜(6)続く
利益上がらぬ国内追い上げる新興国 先進国共通の苦境
・・・独自の高い技術が必要な品を作れば大丈夫だったはずでは。
「新興国の努力もありますが、デジタル化の影響が大きい。おそらく2000年ごろから局面が変わっています。何かを高精度で加工する場合、昔は工作機械と腕のたつ職人が必要でした。ところが、コンピューター数値制御の工作機械が導入されると、名人でなくてもよくなる」
「エンジンの設計で一番難しいのは、バブルを動かす為のチェーンやギヤ、カムシャフトなどを組み合わせたバブルトレーンという部品で、昔なら10年以上の経験がある技術者にしか設計が出来なかった。今は、設計ソフトを使うと大学を出たばかりの人間でも設計できる。シミュレーションして問題のある部分は赤くなるので、赤い部分が消えるまでマウスを動かしていけばいい」
・・・日本のノウハウが、デジタル化されて新興国に流れてしまう。
「もちろん、鋳物のようにデジタル化しにくいものもあります。温度、湿気、砂の粘度など何百というファクターが絡み合っているので数値化できない。福島県二本松市にテクノメタルという旭テックの子会社があり、鉄鋳物でも一番難しいデーゼルエンジンのシリンダーブロックを作っています。新興国のメーカーだと加工が終わった後の不良率が10%以上もあるが、テクノメタルの製品は0.1〜0.2%.。日本製品は高いけれど、加工後の不良品を捨てるコストを考えればはるかに安上がりだということで、どんどん海外からの受注が増えています。
'11.12.24.朝日新聞・旭テック会長 入交 昭一郎さん
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