散歩道<4673>
   

                                    インタビユー・オピニオン・北の国からTPPを考える(3)                  (1)〜(6)続く
                              土から離れた議論 農業を知らない 
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・・・TPPは富良野の農業も壊しますか。
 「富良野の農家さんもスーパーに行って、安いものを買っちゃうでしょうね。これは人間の本能だし、農村は自ら非常に矛盾してしまう」
 「数年前に原油が高騰して漁師が漁に出られないというニュースがありましたね、あれがマネーゲームでしたが、あの時に、農家の59代の人に『石油がなくなったらどうする』と聞いたら「80歳近いおやじなら農耕馬を使うだろう、でも俺は馬の使い方も知らんし、飼い方も知らん」と。石油を使わない古来の農業は、すでに伝承されていないんですよ。このことがね、一番、怖いんですと「
・・・農業を知らない人が多すぎるのでしょうか。
 「東京から見ていると、北海道がダメなら九州なんかからもってくるから、気象の影響で農産物が年々で変わっていることがピンと来ていないんじゃないですか、年によって不作の地域があることが、東京の目線でみんな考えちゃっているんじゃないでしょうか」
 「農林漁業は統御できない自然を相手にするところから始まっている。工業は、すべてを統御できるという考え方に立っている。この違いはでかいですよ。統御出来るもので勝負して、統御出来ないものは切り捨てる。そういう考え方が、TPPの最大の問題点だと思えるんです」

'11.12.9.朝日新聞・脚本家・倉本聡さん     


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