散歩道<4669>
仕事人・素の自分が分かれば、折れない(3) (1)〜(4)続く
心を遊ばせていますか?
規格にはまったらプロは伸びにくい
仕事のベースには、修得をしなくてはどうにもならない技術や知識がありますね。最初の数年間はそれを必死で学ばなければならない。1通りのことが出来るようになり、一人前になると達成感はありますが、さて次に何をするかです。ここで立ち止まるわけにはいきません。
やはり自分らしさを探していかねば仕事は面白くならない、伸びていかない。自分を見つけていこうとするプロセスでは、好きとか嫌いがあるように、「好き」「嫌い」のフイルターが物を言います。物でも色でもそれこそニュースでも、人の言うことでも自分の心の中で好きとか嫌いとかを必ずジャッジする習慣をつけることです。これを心がけていくと輪郭が見えてきます。そして新しいことに出会って自分の判断を確かめてみたくなる。もっとドキドキすることを探したくなる。クリエーションというものは、この自分が見つけたドキドキや美しさ、楽しさを徹底していって、それを多くの人に還元することだと思います。自分という入り口は本当は同じ時代を生きる人の感覚とつながっている。まだ人が気づいていないその感覚を、あなたが見つけてくるのだ言い換えられるかも知れません。そのために気持ちは自由にしておく。仕事が忙しくとも、自分らしさの源となる心には、遊ぶスペースをいつも持っていなくてはと思います。
特に男性は、心の中で自分の好き、嫌いをはっきりさせることから逃げてはいけない。それでは人間を知ることから遠くなるからです。
目立つことは悪くない
笑われてもいいから、自分の意見を言ってみる。それは多くの人にとっ怖いことらしいですね。でもそれをしないと新しい空気は生まれてこないと思います。100人がそう思っても101人目の私はそう思ってもいいのです。
私の母は、まだ多くの女性が着物姿であった頃から洋服を作り始めた人でしたが、私たちの授業参観に来てくれる時の服装といつたらそれはもう派手でした「ファッションは目だってなんぼや」が持論。そこには目だってわるい理由は何もないという思いが感じられましたね。それどころか本当は目立つことって心地良い。規格とか常識から自由になれる喜びがあるからです。
浮いてしまうのが怖いと考えるのは、今自分の位置を確保した集団からはじかれるのが怖いからですね。でもクリエーションは違いを目立たせることから始まります。サービス業でも、製造業でも同じだと思いますが、「こいつはなにか違う」といわれる人は、エッジが立っています。周囲の色に全部染まっていたら、いつだってその人の代わりは利く。
浮いていることを認め、気持ちの中に自分だけの遊びのスペースを持っておくこと。貴女の感受性は、コンピューターの情報の中にはないのですから。
'11.11.6〜'11.11.27.朝日新聞 ファッションデザイナー・コシノジュンコ
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