散歩道<4654>   

                     インタビユー・オピニオン民主主義と独裁 (4)                 (1)〜(6)続く
                   橋下現象は必然 民意の過剰な反映 政治の劣化を招く   

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・・・・民意を政治に直接反映させることに問題があるのでしょうか。
  「古代ギリシャの時代から、民主主義は放っておけば衆愚政治に行き着く、その危険をいかに防ぐか、というのが政治の中心的なテーマでした。だから近代の民主政治は、民意を直接反映させない仕組みを組み込んできた。政党がさまざまな利害をすくい上げ、練り上げてから内閣にもっていくことで、民意は直接反映しないのです。二院制もそうで、下院は比較的民意を反映させるが、上院はそうではないことが多い。実際の行政を、選挙で選ばれるのではない官僚が中心になって行うのも、その時の民意に左右されず、行政の継続性、一貫性を担保するためです。そういう非民主的な仕組みを入れ込む事によって、実は民主政治は成り立っていました」
  「その仕組みが働くなってきたのも事実ですが、日本では公務員バッシングといった薄っぺらい形で官僚システムを攻撃してきた。政治が民意に極端に左右されないようにする仕組みが失われ、平板な民主主義ができあがってしまった」

'11.12.1.朝日新聞・京都大教授・佐伯 啓思さん

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