散歩道<4650>
       
                          視点・ユーロ危機・「欧州合衆国」が必要だ (4)                 (1)〜(4)続く

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 当初は、こうした議院はある種の諮問機関にとどめて、各国の議会は権能を維持してもいいだろう。だが、いずれは政府間条約に基づいて、各国議会を代表する議員で構成される真の意思決定機関にならなくては成らない。もちろん、この種の条約は、各国の主権が大幅に移譲されることになるため、(特に)ドイツを含むすべての加盟国の国民投票によって直接、信認される必要がある。
 こうした組織があっても、経済的安定性の確保や成長の促進という共通政策をはじめとする、重要な課題に対処できるわけではない。だが、われわれが現在の危機から学んだことがあるとすれば、制度化もされ、信頼もされる組織がない限りユーロ圏はこれらの課題を課題として据えることさえできない、ということである。

'11.11.12.朝日新聞・ドイツ元外相兼副首相・ヨシュカ・フイッシャー


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