散歩道<4626>
社説・ どうするTPP・交渉参加で日本を前へ(5) (1)〜(5)続く
消費者の利益が原点
規制緩和の問題はどうか。
TPP交渉で取上げられている分野は、米国が日本に繰り返し要求してきた項目と重なる。「至上主義」を掲げて規制緩和を進めた小泉内閣時代に検討された内容も少なくない。
折りしも世界各地で「反市場主義」「反グローバリズム」のうねりが広がる。格差拡大への懸念が「米国の言いなりになるのか」という主張と結びつき、TPP反対論を後押ししている。
ここは冷静になって、「何が消費者の利益になるか」という原点に立ち返ろう。安全・安心な生活を守る為、必要な規制を維持するのは当然だ。TPP反対派の主張に、業界の利益を守る思惑がないか。真に必要な規制を見極め、米国などの要求にしっかり向き合いたい。
TPP交渉では国益と国益がぶつかり合っている。「例外なき関税撤廃」の原則も、実情は異なる。米国は豪州とのEPAで砂糖を対象から除いており、この特例をTPPでも維持しようとしているのが一例だ。日本も、激変緩和のための例外措置を確保できる余地はある。
もちろん、難交渉になるのは間違いない。しかし、参加しない限り、新たなルールに日本の主張を反映できない。TPPに主体的に関わろうとすることが、日本を前へ進める道だ。
'11.11.8.朝日新聞
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