散歩道<4618> 

                    オピニオン・耕論・ダブル増税 大義あるか(2)
                              デフレ不況下に無謀だ
                                 (1)〜(2)続く

 復興は金融政策によるデフレ脱却とセットで行うべきだ。復興債は日本銀行に市中で買わせるか、直接引きうけさせる。マネタリーベース(日銀当座預金を含む市中の現金量)が増え、デフレ脱却につながる。
 政府はインフレ目標を設定し日銀に達成責任を負わせる。復興が軌道に乗るまでは4%程度のインフレ目標を設定すべきだ。大胆な金融緩和によって、4%のインフレ率、4〜5%の名目GDP(国内総生産)成長率は実現可能だ。日銀総裁は、目標をいつまでに達成する、できなければ辞職すると明言すべきだ。その姿勢を明確に見せれば、量的緩和の規模は小さくてもインフレ率は上がる。目標を超えないよう調整すればハイパーインフレは起こらない。
 復興増税の後には、社会保障財源のための消費増税が予定されているが、税収を増やしたいのならデフレ脱却が一番だ。名目GDO成長率が4%になれば、税収は劇的に増える。それでもまだ足りない場合に初めて消費増税を考えればいい。
 「みんなで復興費用を負担し合う」は道徳的には正しいが、経済はそれでは動かない。個人が自発的に支援するのはいいが、増税という形をとるべきでない。

'11.10.12. 朝日新聞・学習院大教授・岩田規久男氏

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