散歩道<4594>
オピニオン・あすを探る・外交 ・・・・・ 発想を変える
専門知を結ぶシステムを(1) (1)〜(3)続く
しりあがり寿氏は前からファンなのだが、12日つけ本紙夕刊の「地球防衛家のヒトビト」は秀逸だった。「9・11−3・11=?」という算数の問題で、答えは「6」のはずなのに子供たちが深読みし、「犯人」と答える。
9.11から10年、被害者の心理に焦点をあてるなど、メディアの扱い方には震災とのアナロジーが強く見られた。確かに、国全体が未曾有の破壊を経験し、深い悲しみで一体化したことなど、共通点は多い。だが忘れてはならないのは、9・11には人為的な原因があるということだ。
9・11を振り返る記事は数多(あまた)あるが、その原因と予防策を論じた論考は、驚くほど少ない。米政権の「対テロ戦争」が見当違いでむしろテロを増やしたこと、米国の衰退を招いたことなど、「それみたことか」的な批判はあっても、その教訓を活かして今後どうすべきかという根源的な問いに、解を示せているだろうか。
'11.9.29.朝日新聞・東京外国語大学教授・酒井 啓子さん
関連記事:散歩道<検>戦争、<検>災害、