散歩道<4588>
組織の読み筋 カリスマ退場
残すべき「資産」は社外にも(4) (1)〜(4)続く
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ただし、ジョブス氏の訃報後、アップルの株価はほとんど低下しなかった。おそらくそれは、彼が社内に自らの才覚を再現する組織を構築したからという理由よりも、社外にアップルの製品とサービスを使い続ける人々の習慣を作り出したことが評価されたのだと思われる。
iTunesミユジックストアからコンテンツをダウンロードする顧客の習慣や、アップル向けに次世代のデバイスやソフト開発しようという他社の習慣など、アップルの競争優位の源泉が社外に数多く残されている。アンドロイド陣営との競争があるから永遠に続くわけではないが、現時点では強い基盤だ。その意味では、カリスマは、組織内にではなく、組織外に資産を蓄積するようもっと考えるべきかもしれない。
ジョブス氏の訃報に接した後のアップル株の低下幅の小ささは、故人が組織の外の世界を構築してきたことへの無言の賛辞だったと言えるのではないだろうか。
'11.10.21.朝日新聞 ・一橋大・教授・*1沼上 幹氏
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