散歩道<4578> 

                             オピニオン変革期の日中
                               
首相次々 最も戦略描けぬ国(4)
               (1)〜(4)続く
      
●脅威と見られて


・・・中国から見て、
 日中関係はどう変わってきましたか。「日本とは長い間、特殊で密接な関係でした。だけどこの10年でより普通の関係になりつつあり、負の面が突出してきた。特に後半の5年は、日本の現実主義が持ち上がりました。日本の対米、東アジア外交を見ると、「中国の脅威」が背景にある。これは大きな変化です。こうした政策が続くと政治緊張が絶えません。だから、釣魚島(尖閣諸島の中国名)付近の漁船衝突も、構造的な問題になってしまう」
・・・中国にとって、外交上最も重要な国はどこでしょう。
 「やはり米国です。中国は安定した協力関係を望んでいる。重要な輸出先だし、米国は中国周辺に軍も展開している。外交上ではさらに重要性が高まっています。中国が国際社会で役割りを果たそうとすれば、米国の協力が必要になる。世界銀行やIMFの改革、気候変動の問題でも中米が協力しないとむずかしい」
・・・中国が政治体制改革や民主化を進めないと、国際社会から信用を得られないのでは。
 「金融危機以降、民主国家の多くは中国の体制の優越性を認めた。経済発展の効率も高い。米国では、大統領と議会が長い間話合わなければならず、政策決定に多くの問題がある。首相がすぐに辞任する日本にいたってはいうまでもない。効率が悪すぎる」
 「民主国家に以前のような優越性がなくなり、中国への圧力も少なくなった。我が国はより自信をつけた。民主化問題より、中国が今後、国際的にどんな役割りを果たすのか、周辺国との問題をどう処理するのか。こうした問題の方が、関心は高いはずです」

'11.10.5.朝日新聞・復旦大学アメリカ研究センタ−教授・呉 心伯さん  

 
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