散歩道<4565>
経済気象台(681)・浜のミサンガ
東日本大震災は、日本人に様々な変化を生んだ。その一つが、ボランティアや募金に対する意識の変化であろう。「何かしなくては」と思ってもなかなか行動に移そうとはしない日本人だが、被害の大きさと、メディアの発達もあって、「自分も何か役に立ちたい」と立ち上がる人が多く生まれ、多数のボランティアと多額の義援金が集まった。
そのような中で、募金やボランティアとは違い、被災者の自立支援をテーマーに活動を進めているグループがいる。「三陸に仕事を!プロジェクト」は、被災者に義援金ではなく、仕事を作り、生活するための収入の場を提供し、支援している。
被災地では、男性はがれきの撤去や浜の掃除など力仕事があるが、女性たちには特に仕事がない。プロジェクトのメンバーは避難所にいる女性たちに若者らが装飾品として手首に巻くミサンガを作ることを呼びかけた。倉庫に保管されたいわしの漁などに使う網を提供してもらった。試行錯誤の末、働き者の女性たちのミサンガ作りが始まった。それが一部で話題になり、大手デパートなどからも問い合わせが殺到していると聞く。
被災者に義援金でなく、働く場を提供する。被災者のプライドも保たれ、今後立ち上がる勇気も生まれてくる。このような考え方、発展途上国の生活に困っている人たちに、資金や食料を寄付するのではなく、仕事をした対価を正当に受け取れる環境を作り、誇りを持って仕事が出来、自立できるようにと生まれたフエアトレードの考え方にも相通じる。
*1格差や不況を生むのも経済であれば、*2人の気持ちに*3活気をもたらすのも、また、経済のメカニズムである。
'11.8.31.朝日新聞
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備考:'11.10.22.NHKスペシャルで取上げておらる、被災地発ネット革命や産地直売の作品の中継販売などの報道が参考になる。