散歩道<4536>
美術展・帰ってきた江戸絵画
ニューオーリンズ・ギッター・コレクション展
これら絵画の収集にはカート・ギッター博士が日本に滞在していた1963年から65年までの間に、歴史的な背景や、流派等*1から選ぶことなく、美術的な関心から選んだものであると記されているのが興味深い。それら作品が今回「若冲と奇相の画家達」、「琳派の多彩」、「白隠と禅の書画」、「自然の親しみ」、「理想の山水」、「楽しげな人生」と6つのセクションに分類され展示していると本には解説されている。若冲や、蕭白の卓抜した画力、琳派のしゃれたデザイン、禅画のユーモラ溢れる画風や豊かなイマージネーション、そして山水画、花鳥図、浮世絵等あらためて江戸絵画の奥深さに気づかされると紹介されている通りだ。どの一つ一つの絵も興味深いし、美しく、江戸時代という庶民の文化が花開いた世界をそこに見ることができる。絵の上に書かれた漢詩にも、生活を楽しみながら、日頃の生活をこうしよう、こうありたいという願いが快く、楽しく感じられるのは日本の文化の奥深さがそこにあったからだいえたことだと思う。掛軸に書かれた字は絵画的で、意味ある言葉がその中に含まれているようで考えさせられる。
実物の絵の良さは、当時の世の中の様子や、画家の心息、生活等、絵の中に匂っていることにある。苦しみ、楽しみ、教え等、そこに絵師から人へ発信する染み付いた風情のよさや情熱がある。改めて日本の水彩画の美術のよさを再認識した。
美術展を出て、売店で展示されている絵画の写真を見た。写真は本物より美しく綺麗*2な感じである。印刷技術の凄さを見せつけられることになるが、旧さとか、力強さは1枚の写真からは感じることは逆に不可能である。数多くの同時代の絵を直接見ることにより当時の武士や、庶民の日常生活、祭り、色彩模様、生活様式などそこで感じることができるのは、やはり会場の中でないと無理であることを改めて実感した。
備考:美術展の帰りに、京都文化博物館の別館にフリー・マーケットが出店されていた若い人の作品が多く、店は若い客でごったかえしていた。京都・長岡京の人たちの店と、京都フリーマーケットの店等である。散歩道<4462>で文化博物館の別館の有効利用という前向きな発言したが、このことが実施されているのだと嬉しくなった。若い皆さん、皆さんの街と京都が活気ある街にして下さい。心から応援しています。
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