散歩道<4533>
時事小言・戦争に踏み切るとき(3) (1)〜(4)続く
見つからない綺麗な答え
○ ○
私は、ユーゴスラビア連邦の解体過程におけるNATO軍の攻撃は、少なくともボスニア・ヘルツェゴビナに関連する限り、必要だったと考える。ルワンダの内戦について、国連は大規模な介入を行うべきであったと考える。そして、今年3月の、リビアのカダフィ政権に加えられた国際的軍事介入は必要だったと考える。
リビア介入を石油目当ての利権争いに還元する意味はない。既に欧米諸国と関係を改善したカダフィ政権は西側諸国に石油を提供していた。介入なしに石油は確保されていたのである。
独裁を外から倒すべきではないというのならリビアとイラクのどこが違うのかという声もあるだろう、だが、2003年のイラクには、即座に介入しなければ多くの国民の生命が失われる切迫した情勢はなかった。他方リビアでは、反政府活動が広がるなか、武装なき一般市民が空爆や艦砲射撃によって攻撃され、その殺戮(さつりく)がベンガジに及ぶ直前の状況があった。武力介入を行えば犠牲者が生まれることがはっきりしているのは同じだが、リビアでは介入しなければ失われる多くの人命があったことは無視できない。
'11.9.21.朝日新聞・東京大学・国際政治学者・藤原 帰一氏
関連記事:散歩道<検>氏名・藤原 帰一氏788.1155.1722.4297.4342,4446,4500.<検>政治、<検>戦争、<検>社説、
![]()