散歩道<4516>

                               社説・テロ後10年の米国
                            武力超え,協調の大国へ(4)
                (1)〜(5)続く

失われた多くの命
 
 チュニジア、エジプトなどで民衆が強権政治を倒した「アラブの春」でも米国ははじめ、運動を支持することができなかった。イスラム過激派の台頭を恐れ、独裁だが友好関係にあるサウジアラビアなどに配慮したからだ。 
 アラブの民衆が流血の犠牲を払って改革に踏み出した今、米国も暗い過去を清算して、新たな関係を築かなければならない。特に、アラブ世界の紛争の根源にあるパレスチナ問題に取り組むことが必須だ。
 その困難を避ける限り、今後も反米過激派が生まれてくる。ビンラディン容疑者も「イスラムの聖地」に米国が駐留したことへの反感が生んだ鬼子だったことを忘れてはならない。

'11.9.10.朝日新聞

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