散歩道<4513>

                               社説・テロ後10年の米国           ・・・・・ 発想を変える
                            武力超え、協調の大国へ(1)
        (1)〜(5)続く

 誰も勝者になれない戦争は、いつまで続くのか。
 米国の中枢が襲われた同時多発テロから10年、対テロ戦争はブッシュ前大統領が「米国と共にあるか、テロリストと一緒になるかだ」と始めたが、いまや米国はベトナム戦争に匹敵する大きな痛手を受けている。テロの首謀者オサマ・ビンラディン容疑者は殺害されたものの、9%を超える失業率が続く米国には重い疲労感が漂う。

危うい超大国の座
 「超大国の座を滑り落ちる」という不安と、「これ以上の負担に耐えられない」という悲鳴のはざまで、米国民の心も揺れている。
 首都ワシントン郊外の丘に広がる国立アーリントン墓地の一角。芝生を削った土の上に名前が刻まれた目印が置かれている。アフガニスタンで戦死した兵士の墓の予定地だ。白い墓石が今後どこまで並ぶのか。まだ誰も分からない。
 開戦以来、米兵は6千人以上が戦死した。負傷者は55万人を超える。負傷兵の医療費などを含む戦費全体で4兆j(309兆円)に達するという試算もある。泥沼化する戦争は、米社会をボデーブローにようにむしばんでいる。
 
'11.9.10.朝日新聞

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