散歩道<4486>

                         
ザ・コラム・オピニオン
 福島の意味 
                             
事故向き合い生きる覚悟(2)             (1)〜(4)続く    

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 香料や薬品のメーカー「みどり化学」(本社東京)は埼玉県秩父市で新工場の建設を始めた。生産量の8割近くを担ってきた二つの主力工場がどちらも福島第一原発から20`圏内にあり、避難のため操業できなくなったからだ。
 ただ新工場の規模は2工場の生産量を捕えるほどにならない。できれば元の工場を再開したいが、「1年も放置していると機械が傷んで使えなくなる」と堀江晴夫社長。「年末までに戻れば何とかするけれど・・・」。だが、多分無理だろう。となれば圏外での新工場建設をさらに進めるしかない。同じ工業団地で操業していた他社も移転を決めたり検討したりしている。国外を視野に入れているところもある。
 社長は事故でひどい目に遭いながらも「日本の経済成長に原発は必要だ」と思っている。しかし、「福島県は生産拠点としてはもう難しいかもしれない」とも。
'11.8.6.朝日新聞・オピニオン編集長 大野 博人氏 

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