散歩道<4483>

                            オピニオン
・ 政治時評2011被災地の希望を、どうよみがえらせるのか
                          若者・女性「つながり」期待(6)               (1)〜(6)続く
                          

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宇野  希望は中央や国、政治が与えるものではありません。一人ひとりの住民の中にある希望の種を、若い人や女性の声もつないで、新しい動きにしないといけない。
玄田 そう、希望は自分たちの手でつくるものなんです。社会、政治の関心は移ろいやすい。原発事故が一定の収束を見せれば。震災全体のニュースバリューは次第に下がる。でも被災地の人達にとって復興の道のりは長い。苦しくとも途中であきらめず、カレンダーに書き込んだ希望を被災者自身がかなえていくしかない。
 極端に言えば被災しなかった人は何も出来ないんです。できるとすれば、消費増税に賛成することです。国民が広く負担してくれないと復興はありません。いただいた税金を政治は大切に使い、説明責任を果たしてほしい。
宇野 今日の話は、日本社会の現状にも当てはまるのではないでしょうか。いたるところでつながりがきれ、その谷間に落ちた人が這い上がれなくなっている。そうしたなかえ、被災した一人ひとりの希望の種を育てていけるかどうかは、日本社会全体の問題です。被災地でうまくいかなければ、日本もうまくいかない。被災地が希望をもてる地域になるかどうかで、日本の明日が見えてくるのかも知れません。


'11.7.23.朝日新聞
 対談・希望学提唱者・東大教授・玄田 有史氏、ホスト東大教授・宇野 重規氏、

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