散歩道<4478>

                            オピニオン
・ 政治時評2011被災地の希望を、どうよみがえらせるのか
                            カレンダーに刻める明日を (1)               (1)〜(6)続く
                          

宇野 「希望学」*1とな付けて、5年前から岩手県釜石市に通って「地域における希望」の再生を研究してきました。震災から1ヶ月がたった4月に玄田さんと一緒に訪れ、親しんだ町が無残に破壊されたのを目の当りにして言葉を失い、絶望的な気分になりました。
玄田 面倒をみてくれた釜石市役所の防災課長に震災後に電話したら。「希望はなくなりました」といったんです。住民の命を守れなかった、と。「私に何ができるだろう」と尋ねたら。「とにかく顔を出してみたら」と言われ、何度か行きました。最初に行ったときは言葉もなく、ひたすら握手してましたね。送って喜ばれたのはカレンダーでした。希望って明日をどう生きるかみたいなところがある。明日何をして、来週なにをしてと、自分で刻んでいく。被災地の人たちがカレンダーを求めるのは、被災の中の希望を象徴している感じがした。
宇野 希望には「時間」*2という要素が入っていますからね。今後、自分がどうなるかという未来への思い、すなわち希望が行動のエネルギーになる。
玄田 ただ、希望学を始めた時、宇野さんはためらって「政治が希望をかたるって何なんだ」とよくいっていたね。

'11.7.23.朝日新聞 対談・希望学提唱者・東大教授・*3玄田 有史氏、ホスト東大教授・宇野 重規氏、

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<検>若者、<検>女性、<検>*2時間、<検>氏名・*3玄田 有史氏540.3141.3550.

備考:希望学*1:2005年東京大学社会科学研究所が中心となって始めた新しい学問。「希望学を社会科学する」として希望の社会学的意味や、希望が育まれる社会的な条件を考察しようとしている。経済学、社会がく、政治学、法学、歴史学、哲学などの分野を総動員するプロジェクトとして進められ、玄田 有史氏、宇野 重規氏は発足時からのメンバー