散歩道<4453>

                         私の視点・社会保障の設計
             
                                 
 団塊世代は生活を楽しもう(4)                      (1)〜(4)続く       

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 高齢者の現物支給が拡大すれば需要過多となり、現役世代の労働力が不足するという心配もあろう。現状を考えればそうなったらかえって幸せなくらいだが、度を超したら問題だ。しかし、本当にそれが深刻化するのか。
 高齢化社会とは、見方を変えれば若者時代延長社会でもある。1985年と比べても、ライフステージが10%程度伸びている。初婚年齢は男性28.2歳、女性25.5歳から、2010年は男性30.5歳、女性28.8歳になり、出産年齢も上昇した。平均寿命は男女とも5
6歳程度伸びた。
 これに対し、栄養状態も、衛生状態も悪い貧困国ででは、結婚年齢も出産年齢も低く、平均寿命が50歳に達しない国も少なくない。
 つまり、現役世代とは元気に活動できる世代であり、日本で高齢者と呼ぶべき人の年齢は、10%ほど上がっているはずだ。したがって、もし本当に人手不足問題になるようなら、定年年齢を10%引き上げれば済む。
 目下、長期不況に加えて震災後の経済不安が広がり、消費は減少して大卒の就業率も最低だ。こういう状況のままで、先の人生の長い若者に、もっと使って需要拡大に貢献して欲しいと言うのは気の毒だ。だからこそ、われわれ「団塊の世代」は、お金の確保よりも生活を楽しむことを考えるべきで、それが若者に仕事を与える。
 社会保障制度の設計についても、その延長で考えればいい。それで人手が足りないようになったら、我々も元気に働こうではないか。

'11.6.25.朝日新聞・大阪大フェロー・小野善康さん 

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