散歩道<4421>
耕論・オピニオン・司法改革 その先は
街に出て、自ら手伸ばせ(1) (1)〜(2)続く
裁判所の支部管内に弁護士が一人しかいない「司法過疎地」だった岐阜県可児市に3年間赴任しました。驚いたのは、法的な支援をえられないまま埋もれている人たちにたくさん出あったことです。
例えば、親族や悪徳業者に財産を吸い取られたり、知り合いから年金を騙し取られたりという障害者やお年寄りがいる。しかも被害に遭ったという自覚がないことが多い。同居の家族も障害を抱えていることさえある。にもかかわらず弁護士に相談しようという発想がない。
市町村の福祉担当者や警察官、貧困問題に気づいているひともいます。でも自分たちの手に負えず悩んでいる。本人が助けを求めていないのに、財産の使い方にまで口を挟めないし、警察も事件にならなければ手を出せないからです。
そんな時、弁護士なら対処できるのです。相手と交渉し、搾取を止める。適切に財産を管理できる後見人や保佐人をつける。お金がない人でも、国費で支援を受けられる民事法律扶助制度を使ってもらえば、弁護士に依頼できます。
'11.6.14.朝日新聞 弁護士 太田 晃弘さん
関連記事:散歩道<2882>世相(119)・裁判員制度の見学、<検>政治、<検>社説、
![]()