散歩道<4372>  

                          耕論・オピニオン・3・11復興考
                          漁業の開放と施設集約を(2)                (1)〜(3)

 この際、思い切った漁船の減船と休漁、漁獲量削減を行うべきだ。大幅に減っているマサバ、ミイワシ、カツオなど主要魚種の漁獲量を正確に把握し、過当競争をなくすことで、資源を回復させることが出来る。
 さらに、これを機に漁村の水産資源を地域社会や全国の食品産業に広く開放してはどうか。
 東北の漁業者は60歳以上の高齢者が50%をを占める。後継者不足も深刻で、被災前の調査では漁業を営む個人や団体の75%が「後継者なし」だった。新しい血を入れることが不可欠だが、いまの漁村は漁協を中心とした閉鎖社会になっている。新しい人間が入って来ると困ると思っている高齢の漁業者が多い。
 後継者を増やすには、漁業権を明確に区分けして、所有者の穴が開いた部分、これから開いていく部分については新規参入を認めるべきだ。具体的には現在、参入が制限されているワカメやカキ、ホタテ養殖を営む漁業権や、サケやマグロを漁獲する定置漁業権について、地域法人や全国の企業による所有や売買を可能にする。
 
'11.5.19.朝日新聞・政策研究大学院教授・小松 正之さん 

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