散歩道<4371>
耕論・オピニオン・3・11復興考
漁業の開放と施設集約を(1) (1)〜(3)
私は岩手県の陸前高田市弘田町生まれで、中学を卒業するまで生活した。今月3日、被災した弘田町を訪れたが、海から20bほどのところにある生家の付近はすべて津波に流され、がれきの山だった。
今回、特に被害が甚大で青森、岩手、宮木、福島県で1万7千隻以上の漁船が被災した。この4県のほぼ全港が全損ないし一部破損した。生家近くにある弘田港も壊滅状態だった。カキ、ワカメ、ホタテなどの養殖施設と定置網も、ほぼすべて流された。
東北地方は日本の漁業生産量の約15%、水産加工・冷蔵冷凍業では15〜30%を占める。漁業者は約3万6千人で全国の15%にあたる。しかし、今回の被災で漁業生産は最盛期の半分ほどに減少した。
これほどの打撃を受けた水産業を、どのように再生していくべきか。まず当面、加工場と冷蔵庫に漁獲物の受入れ能力がない。加えて、放射線物質による汚染があり、消費地や海外での消費は多くは望めない。
'11.5.19.朝日新聞・政策研究大学院教授・小松 正之さん
関連記事:散歩道<検>災害、<検>社説、
![]()