散歩道<437>

                        盧武鉉(ノムヒョン)政権大局を見据えてこそ

 朝日新聞'05.2.27.記事韓国の盧武鉉(ノムヒョン)政権が自国の見直しにかける意気込みは半端ではない。「過去をありのままに明らかにすることは当然だ。痛い傷が残っているようなら、なおのこと過去に素直でなければならない」。と国会演説で訴えた。植民地時代の対日協力者の実態解明から軍事独裁下の人権抑圧まで政府や学者による学者調査が行われている。盧武鉉政権も民主主義を成熟させたいと唱えて生まれた政権だから盧大統領が歴史を見直すのは自分に課せられた使命と思っているのだろう。韓国の複雑な歴史を思えばその意義はわかる。だが、いたずらに国内の対立をあおって日韓関係に悪い影響を及ぼすのは心配だ。韓国政府は日韓関係を傷つけようとするものでないことを日本にはっきり示して欲しい。経済的なつながりは深まり、「韓流」ブームも手伝って日韓関係はかってないところまで進んだ、一方一皮むけば難しい問題を抱えている。北朝鮮には「対話と圧力」で臨むしかない。盧大統領も「相手の離間策に利用されてはならない」と日米韓の結束を呼びかけた。ならば、互いの立場を理解し、足並みを乱さないことが大切だ。盧大統領はこれまで改革ありきの攻撃的なスタイルのため、社会の分裂を生じさせてきた。だが、国民生活と社会の安定を重視する方向に舵を切りつつある。任期の後半を「先進韓国」への飛躍に置くという。そのためには、対極を見据えて進んでいただきたい。

関連記事:散歩道・<157>韓国の歴史認識(慶州)、<158>(ソウル)、<357>冬のソナタ(1)〜(3)

備考:この件に関し'05.3.5.朝日新聞・李鍾ガク(イジョンガク)中央大学非常勤講師の韓国「歴史見直しを政略にするな」という投函記事が出ている。

'09.5.23
.盧武鉉(ノムヒョン)前大統領が自殺した。次の日の新聞には、彼が貧農の身から、どんなに努力して大学を出て、弁護士、政治家になったかが報道されている。多くの市民の期待に答えようとし、古いしきたりや制度が残る韓国を、それも代えたいと努力されたのだと思うが、古いしがらみや、社会、家族、政治勢力など多くの要素の中で潰されていったのではないかと思う。多くの市民の希望の星であっただけに、韓国民だけでなく我々隣国民にとってもその死は大変残念である。歴史に根ざした事柄は、一人では、又、一気に解決できないものが多いようである、それだけに長く生きて、皆の期待に答えて頂きたかった。ご冥福を祈る。
2009年6月20日