散歩道<4357>
記者有論・原発交付金 ・・・・・ 発想を変える
「毒まんじゅう」やめたい(1) (1)〜(2)続く
それは「毒まんじゅう」とささやかれてきた。原発と引き換えに国から出る、いわゆる「電源三法」による交付金のことだ。「安全だ」という皮にくるんでいた。東京に原発は無理だから、と、これを使うことで、福島県など地方に電気の多くを頼ってきた。
原発1基で、運転開始までの10年間に449億円が地元に落ちる。運転後も交付金は出る。この制度ができて1970年代後半から各地で原発立地が進んだ。ハコモノをつくり、維持費のために「また原発を」という所もあった。
菅直人首相は今回の事故を踏まえて、現在54基の原発を2030年までに14基以上増やすというエネルギー基本計画について「白紙に戻して議論する」ことを表明した。原発の計画地は、大変な事態になっている。
例えば、中国電力が09年4月に原発の準備に入っていた山口県上関町。推進・反対で30年近くもめてきた過疎の町だ。東電の事故を受けて、工事の作業を中断したままでいる。
だが、町財政はすでに原発交付金に大きく依存。交付金を使った温浴施設の建設が今も進んでいる。推進派の一人は「海がきれいだと都会のもんは言うが、それでは腹は膨らまない」と筆者に語った。
'11.5.20.朝日新聞・経済グループ・小森 敦司さん
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