散歩道<4345>
海岸林の役割りどう再生
塩害・飛砂・強風防止、景観形成も(1) (1)〜(2)続く
東日本大震災で津波の直撃を受けた海岸林。激しい被害を受けた林が多い中で、漂流物を止めた林もある。ただ、本来は潮風による塩害や砂の飛散を防ぐ目的で整備されてきた。再生には、土地の条件によって、どの機能を重視するのかの検討が必要だ。
地域ごとの検討必要
震災による海岸林の被害規模を、林野庁は各県からの情報などをもとに「1千〜2千f」(山地災害対策室の井出室長)と推定する。海岸からの奥行き(林帯幅)を100bとすると、長さ100`以上に亘り、海岸が被害を受けた計算になる。
海岸林の多くはクロマツやアカマツが植わっている。森林総合研究所(茨城県つくば市)の気象害・防災林研究室の坂本室長は、被災地の調査から「被害を受けなかったかのように残った林から、根こそぎ抜けた林まで、さまざまなパターンがある」と話す。
海岸林にあった木の状態は@無事に立っている木A幹が折れて流されたものの根元は残ったB根が抜けかけながらも流されていない木C根こそぎ抜けて流れた木、など。
海岸林を津波が襲ったとき、十分な林帯幅がなければ背後の街や農地に津波が達してしまう。でも、@のような木があれば、船などの漂流物を止める効果がある。AやBも水に対する抵抗となって津波の勢いを和らげてくれる。ただ、AやCは流木となって被害拡大の原因となりかねない。
'11.5.18.朝日新聞
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