散歩道<4328>  
       
                            私の視点・防災と復興                           (1)〜(2)続く
                              災害対策省の設置が急務(1)

 大震災報道を見ていると、防災から復興までの一貫した総合的災害対策の不在を痛感する。
 家族を失い、避難所に身を寄せた被災者は、外邪(寒・風・湿)と内傷(悲・恐・憂・思・怒・驚)に呻吟
(しんぎん)している。この状況が長引けばやがて気が衰え、大量の病人が出るだろう。福島原発の事故も終結にはほど遠く、国民は不安におびえ、国の行方をを憂慮している。陣頭指揮に立つ首相もまた対応に苦慮している。関係各省は動いているが、自然災害と原発事故災害という複合した災害に対する法律がないために、明確な施策が打ち出せず、対策が場当たり的になっている。
 大震災に対処するには、全体状況を正確に把握し、緊急対策から終息計画まで明確な方針で統括する国家機関が不可欠である。この重責を果たすためには「院」や「庁」ではなく、国の英知と総力を結集した「災害対策省」の新設が望ましい。その理念は「国土と国民の生命・財産を守り、災害の予知・予防などあらゆる手段を講じ、災害時は迅速に行動するとともに、終息後は直ちに復興の任務を果たす」ことである。

'11.5.9.朝日新聞 漢方専門医・作家・佐賀 純一氏

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