散歩道<4325>
仕事力・君の人事権は、自分にある(2) 仕事は、ピュアな表現だ (1)〜(4)続
やりたいことや理想があなたを元気にさせる
日本の素晴らしい起業家には共通点があると思います。私が教えを受けた魅力的な経営者の方々は。ご自分のやりたいことを語る時にはまるで純粋な少年のようでした。手がける事業、経営哲学、そして性格や考え方もそれぞれ異なっているのに、どなたも心根にはとてもピュアなものを持っているのです。
それは働く一人一人に大切なことだと教えられてきました。中学の時お寺に預けられ高校、大学時代はほとんどそこで過ごしました。「この指1本、1億円出しても買えない。だからお金に惑わされてはだめだ。本当に大切なものは何か、それをじっと見つめなさい。惑わされてはいけない、とらわれてもいけない、そしてこだわってもいけない」。つまり何事も本質を見据えて、自分の志を貫きなさいと教えられました。
人は行く先々で迷うことがあります。どちらを選べばいいのか、その判断に立ち止まった時には、青臭いといわれようと理想論といわれようと「自分は何をしたかったのか」というピュアな原点に返ることです。私は人の才能を風船にたとえます。与えられた才能が大きなものでも、息の吹き方が少なければ、しぼんでしまいます。しかし、小いさな風船でも一杯息を吹けば、つややかに張り詰めて大きく膨らみます。人は生まれつき能力の色も大きさも様々ですが、しっかり膨らんだ風船は皆が見てくれます。自分は何の為に生まれてきて、仕事を通じて何をしようとしているのか理解し、日々努力すること。それが心構えになります。この心構えを持つことが自分らしい表現になります。
新しい挑戦のために学力のつぎに必要なもの
社会で自分のやりたいことを実現する為には、学生時代の学力、つまりIQ(知能指数)以外に必要なものがたくさんあります。社会に出てまず大切なのはEQ(心の知能指数)です。感性、思いやり、協調性、あるいは第六感といってもいいと思います。みんなの共感を得て周囲をまとめていく力です。そしてもう1つ、私はSQと呼んでいますSはスピリチュアルつまりやる気、向上心といった意味合いを含んでいます。
学生時代に培った学力を基礎に、感性のEQとやる気のSQが加わってはじめてPQ(パーソナルクオーシェント)と呼んでいますが、その人物の総合的なパーソナリティーが出来上がります。これが「人柄」といわれるものです。
例えばアメリカで学科試験で満点をとってもアイビーリーグには入れません。入学試験ではボランティア活動やスポーツへの貢献など知識以外も評価の対象となるからです。
働くとは自分の能力を社会で表現することです。その表現の仕方は人それぞれ違っていて当然です。豊かな働き方は、どの企業や組織で働くかではなく、「個人」がその能力を発揮できるかどうかです。
'11.4.10.〜5.8朝日新聞・パソナグループ代表取締役・南部 靖之氏
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