散歩道<4320> 
            

                       オピニオン・インタビユー・歴史的危機を超えて(6)                           (1)〜(6)続く
                     ふつうの人々も「原発」議論重ね 世界引っ張る力に 
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・・・・世界でも議論が広がっています。
 「福島第一原発の事故は日本にとっての悲劇ですが、世界の危機でもあります。事故をきっかけに、世界中の人々が原発を考え直すことになったからです。今回が単なる一回限りのアクシデントで、将来はもっと安全な原発の建設が可能なのでしょうか。それとも、原発依存から脱して、代替エネルギーの開発に大きく踏み込むべきなのでしょうか。官僚や電力会社任せにせず、一般の人も加わるボトムアップで議論を重ねるべきでしょう。広島、長崎の経験を踏まえて、核軍縮の議論を日本が引っ張ってきたように、今回の危機を生かして、エネルギー政策でも指導的役割を果たしてほしいと思います」
・・・・震災後の日本の政治をみると、果たしてそうした改革や議論を進める体力があるのか不安です
 「個人の人生もでもそうですが、国や社会の歴史においても、突然の事故や災害で、何が重要なことなのか気づく瞬間があります。すべてを新しい方法で、創造的な方法で考え直すことができるスペースが生まれるのです。関東大震災、敗戦といった歴史的瞬間は、こうしたスペースを広げました。そしていま、それが再び起きています。しかし、もたもたしているうちに、スペースはやがて閉じてしまうのです。既得権益を守るために、スペースをコントロ−ルしようとする努力もあるでしょう。結果がどうなるかは分かりませんが、歴史の筋目だということをしっかり考えてほしいと思います」


'11.4.29.朝日新聞・米国の歴史家・ジョン・ダワーさん

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