散歩道<4301>
                     
                       大英博物舘・古代ギリシャ展・究極の身体、完全な美

 今回の見物した古代ギリシャ展はよく整理され分類されているという印象を持つた。2年前、旅行で英国博物館を見学した時の印象は、多くの展示物のため何を見るべきか迷った記憶がある。古く紀元前のものや同時代の作品は小さく、古めいた青銅のかび等で何となく分かる、大切に保存され、宗教的な要素を持ちながら、多くの人の観察に堪えたものが多いのであろう。実物に近い完璧に近い彫刻は、近年になってコピーされたものが多いことが解説されている。
 多神教のこの国は色々な神々が存在していること、そこで歴史上に起こった事、社会の決め事、行事等の絵図化。演劇や音楽や球技等、それをワインを飲みながら、楽しむ貴族や一般市民など、日常生活など興味ふかい。それらの物語が、壷絵に描かれ、又記述されたり、装飾品、あるいは美術品として重宝され、部屋に飾られたり、外国に輸出するために、これらの陶器の技術が栄えたのだと考える。
(そう考えたのは、'03年のオリンピックの前年観光したギリシャで土産屋で売っていた物は、今から2000年前の絵柄模様の陶磁器が実に多かったからである)。又、モザイク模様の部屋、壁、風呂など又、道に敷き詰められた大理石など、そこに描かれた絵や幾何学模様などにも興味引かれた。
 紀元前7世紀から始まったオリンピックこそ
(この古代ギリシャ展はオリンピックに焦点を絞っている)、この大会に全国から参加するため、青年は、身体的な美しさを磨き、学問を究め、教養、秩序を尊重することにも(セットとして)なり、この国を守る兵士として鍛えられていくことになる。
 それに接したローマなどの隣国は、その男性の肉体美を称賛するようになり、体の線の美しさを表現した彫刻等が数多く作られるようになり、陶器として現在まで、この国の輸出品として売り出されているのでもある。
(実にローマ時代から文化を商売していたことになる。所で日本では文化は売れると*1商売に目覚めたのは東山時代といわれるから、その歴史の旧さには感心する)。 装飾物のような首飾りやネックレスのようなものの(BC2世紀)金細工は、今でもピカピカしているのに驚く。
 又、古代ギリシャ当時の物語や、戦術など、絵にして鮮やかに残されている。又、色んな分野の学問が学校
*2(スコーレ)で、盛んであったこと等も、オリンピックと同様、他国の群を抜いていた国家が長期にわたる文化の面でも一際目立つ存在であり、ヨーロッパから中東までも支配した*3アレキサンダース大王の影響も大きい)期間が長く続いたことと関係があると思う。
 今回は特に男性中心の肉体美がオリンピックとして強調されている、一方、外に出ることが殆どなかった女性もその美的な体の曲線美が彫刻に作られていくようになる。又、演劇や球技が好きな国民は、それを楽しむ為の前座の道化師役
(それらの面が存在する)や小人、拳闘士、笑いの人物等が活躍する場面も残されていた。
'11年4月22日 神戸市立博物館

関連記事:散歩道<216>-2,*1文化は売れる、<240>〜<245>ギリシャエーゲ海クルーズ、<244>なぜ*3アレキサンダース大王は東方遠征に成功したか<268>大英国博物舘至宝展<519>面白い話・*2学校<検>美術展、