散歩道<4257>
耕論・3.11、再起 (1)〜(3)続く
すべては「子どものために」(1)
私も当事者になりました。福島、茨城、岩手の三つの地方バス会社がうちの子会社です。従業員2100人、バス1200台、自ら被災しながら現地はすぐに運行を再開し、原発周辺からの多数の住民退避や、医療チームの搬送にも対応しました。でも燃料が足りない。私は官邸や各省庁、知り合いの政治家に訴えて回った。なのになかなか動かない。
震災は3月11日、政府が石油備蓄の取り崩しを発表したのは14日、さらに大幅な取り崩しの決定は22日でした。この間、全国で買いだめが進んでしまった。寒冷地で広域激甚災害が起きたら燃料が被災者の死活問題になるととは明々白白です。なぜあんなに時間がかかったのか。
私が直接、政治家や官僚、企業と掛け合って痛感したのは、彼らエリート層の資質の問題です。危機に直面しているのに、決めるべきことが決められない。判断をすることを避ける。なんだこれは、と思いました。
「上と相談する」「県から要請が来ていない」「要件に該当しない」。そんな反応ばかりです。保身とメンツと責任転嫁。
指示や命令も、いろいろなところがばらばらんばことを言ってくる。行ってみたら、その通りになっていない。こちらから問題を提起したら、ピンボールのボールのようにあちこちに飛んでいってしまう。
'11.4.2.朝日新聞・ 経営共創基盤CEO 富山 和彦さん
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