散歩道<4248>
社説・電力不足
停電より「計画節電」を(2) (1)〜(2)続く
電力不足がある以上、消費を減らす以外に手はない。だが、受け手がどうしても使いたい機器と、そうでないものを選べるという判断の余地を残した「節電」の方が打撃は小さく、賢明なやり方ではあるまいか。
例えば稼動するエレベーターを減らしたり、生産ラインの一部を休止したりする。操業を短縮して帰宅を早め、家庭では夕食を早く済ませて、早く寝る。操業の一部を土日に移す。学校の春休みを長くするのも一案だろう。
さまざまな努力を積み重ねれば、かなりの節電が出来る。
電気事業法では、政府が強制的に電力消費を制限することが出来る。1974年の第一次石油危機で発動された時は、1定規模以上の事業者は電力の使用量を15%削った。もちろんネオンなどの照明も抑制した。
今回は、最大時で1千万`ワットの不足に対応することが当面必要で、もっと大がかりな長丁場の節電に域内の誰もが取り組む必要がある。
このため経済産業省内には「守ってもらえる確証がない」との反対論があるが、菅直人政権が指導力を発揮すべき重要な場面だ。
経済同友会は緊急アピールで「計画停電に代え、送料規制を」と訴える。今でも節電の効果で停電がかなり見送られているのだから、使う側の知恵と努力をもっと信じてはどうか。そのうえで、どうしても足りなければ、最小限の計画停電で補えればよい。
危機を克服するには、国民の節電意識をさらに高める政策こそが有効だ。
'11.3.20.朝日新聞
関連記事:散歩道<検>災害、<検>社説