散歩道<4231>
オピニオン・3・11
ネット使って支援策募れ(1) (1)〜(2)続く
二つの意味で我々が体験したことのない大災害だ。
阪神大震災や中越地震の場合は被害が一定の地域に集中していた。東日本大地震はその地震の規模も巨大なら、被害もケタ違いに広範囲だ。このため、市民レベルで言えば、被害を受けなかった周辺地域からボランティアが現地入りして被災地に援助の手をさしのべる、というこれまでの方法が取り難い。
もう一つは、地震と津波というこの上なく激烈な刺激と、原子力発電所の事故という目に見えない災害が複合していること。これも又前例がなく、とらえどころのなさを増大させる要因になっている。
ただ、今回は地震体験の共有される範囲も大きい。私も地震の起きた日は東京都内の仕事場から家に帰れず、翌日夜明け前の帰宅となった。
「私たちはこれですんだが、肉親を亡くし、家を失った人たちはどんなにかつらいだろう」という切実な思いを多くの人が持ったことだろう。
実際、東北では多くの人が避難所生活を強いられている。今はまだ被災直後の緊張状態にあって「命があっただけでよかった」という高揚感でエネルギーが出せるかもしれないが、数日もすれば深い喪失感と悲しみに襲われる。適切な精神的なケアと生活環境の整備もまた、従来とは異なる規模で必要になる。
'11.3.16.朝日新聞・東京女子大教授・広瀬 弘忠さん
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