散歩道<4214>

                             オピニオン・3.11.                          (1)〜(2)続く
                         「沈黙の避難所」をなくそう(2)

 被災地の情報収集や支援についても、国に一元的に集約するのではなく、宮城県のことは山形県に、岩手県のことは秋田県に、というように、被害の少ない近隣の自治体が責任を持てば、きめ細かい支援ができるのではないでしょうか。これも、より大きなカタチの「自立・分散型」といえます。
 現在はまだ、被災者の救助や遺体の収容など警察・消防、自衛隊が担う仕事が中心です。遠からず、ボランティアの本格的な出番がやってきます。
 ボランティア活動を望む人は、いきなり現地の自治体に連絡するのではなく、まず、自分が住む市区町村の社会福祉協議会に問い合わせてみてください。阪神淡路大震災以来、各地にボランティアの地域コミュニティーが育っています。そうした人々の活動に合流するのが良いと思います。
 阪神大震災では一部、ボランティア同士のトラブルもありましたが、現代の若者たちは、インターネットでの交流を通じて「見知らぬ同士が、どううまくやっていくか」というスキルを身につけている。活躍が期待できると思います。
 被災地での「情報の品質管理」も重要です。阪神大震災でも、情報不足を背景に「次の満月にはさらに大きな地震が来る」「仮設住宅は先着順」などのデマが広がりました。私たちは自転車部隊で情報を伝達し、連絡のつかない「
沈黙の避難所」をなくす努力をしました。情報を絶えず更新し、デマの広がる隙を作らないことが重要です。
 情報媒体としての「紙」の力も再認識すべきです。通信が途絶えていても紙ならば配れるし、忙しくてメールを確認できない職員も、ファクスなら目にできる。そのまま掲示板に張り出せば、より多くの人に情報を伝えられます。

11.3.17.朝日新聞・神戸市復興支援員・松崎 太亮氏 

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