散歩道<4196>
世相(212)・A・ 1、重要文化財の修復、 2、3、作りかえられた古美術作品
1、 修復樹脂で文化財被害・・・・・数百件劣化、表面曇る
'11.2.20.国宝や文化財を含む美術品や建造物などの修復に使われた合成樹脂が時間がたったことで劣化し手曇り、絵画が見えずらくなる被害がでているという。この合成樹脂は接着剤などに使われる「ポリビニアルコール」。顔料がはがれるのを防ぐ効果があり、1940年以降、美術品や建造物の修復に使われた。森田恒之国立民族学博物館名誉教授によると、桃山時代の絵師・長谷川等伯(とうはく)一門が描いた京都・智積院(ちしゃくいん)の障壁画「桜図」(国宝)の表面が反り返ったという。同研究所によればそれ以外にも奈良・元興寺(がんこうじ)の「板絵智光曼荼羅」(いたえちこうまんだら)(重要文化財)、東京・上野東照宮社殿(同)などでも被害が確認された。
2、菩薩和紙の化粧はがしたら・・・・・江戸時代の仏像、素顔は平安という記事:
11.2.14.奈良薬師堂の十一面観音像の表面を覆っていた和紙をはがしたところ、1千年ほど前の平安中期の聖観音(しょうかんのん)が見つかった。内部から出てきた仏像は、頭部の宝冠の痕跡の違いから、ヒノキの一木造りで、腰をひねった造形の特徴から平安中期の作と判断されたという。
奈良国立博物館の鈴木喜博上席研究員は「古材を建物に使うのと同じ感覚で、古くなった仏像を作り替えて新たな信仰の対象にしたのでは。異なる仏像にしたのは流行や個人の好みではないかと」
3、鳥獣戯画 仕立て直してた・・・・・和紙表裏はがし絵巻に
11.2.15.動物たちを擬人化して描き、「日本最古の漫画」とも評される国宝・鳥獣人物戯画(鳥獣戯画)の一部で、和紙の表と裏に描かれた原画を後世にはがして両面を台紙に貼りつけ、絵巻物に仕立て直していたことが、保存修理を進めている京都国立博物館の調査でわかった。同館によると、補修に伴う事前調査で、全巻にわたって不自然な墨の跡が100ヵ所以上、点在しているのが確認された。絵柄を反転させるなどした結果、絵の裏側に描かれていた別の絵の墨がにじんでできたと判明した。
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