散歩道<4165>
耕論・オピニオン・スフィンクスが動いた(3) (1)〜(3)続く
「人民に属する」軍、国守る
チュニジアにしろ、エジプトにしろ、インターネットや携帯電話などの手段により、誰もが瞬時かつ広域に情報伝達を行うことが可能になったことが、一連の事態に関係していることは明らかである。ただ、それを弾圧・統制することが事態を悪化させるだけだということに、これまで多くの国や権力者は気付いてこなかった。
こうしたなか、エジプト軍は、柔軟な対応をとった。外国報道陣をタハリール広場から排除せず、むしろ軍が国民と友好的に接する姿が世界に伝えられたのも一例だ。
今後、国民が急激な民主化を求めることなどへの適切な対応が必要となってくるであろう。エジプト軍は体制の一部であり、国防省傘下のアラブ工業連合など経済活動を行う組織が利権を得るとの見方が出る可能性もある。だが、そこを乗り切ることができれば、エジプト軍は、国民と良好な関係を保ちながら円滑な体制移行につなげた、情報時代最初のアクターとなる可能性がある。