散歩道<4163>
耕論・オピニオン・スフィンクスが動いた(1) (1)〜(3)続く
「人民に属する」軍、国守る
ムバラク前大統領の長期政権が崩壊し、メディアの多くは、エジプト軍について「大統領を見限った」「米国の意向に従った」などといった形で報じている。確かに、国内外のパワーポリティツクスの結果として捉えることは必要であろう。しかし、今回の出来事は「軍と国民の関係」という別の視点から見ることも可能であり。それは今後も各地で起こり得る「政変」を占う上で重要と思われる。
一連の動きを思い起こしてほしい。エジプト軍は、デモを行う国民を力で排除し始めた警察に変わって登場した。そして、デモの拡大にも、最後までこれを見守る立場に徹した。軍の高官はデモの中心地であるタハリール広場に幾度も現れ、国民の生の声を聞いた。歴史上、多くの国が「軍によるデモの鎮圧」を行っていたことを踏まえれば、エジプト軍は一般的な軍に対するイメージとは明らかに異なる行動をとったのだ。
前在エジプト日本大使館防衛駐在官・嶋本学さん
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