散歩道<4162>
耕論・オピニオン・スフィンクスが動いた(3) (1)〜(3)続く
今後の展開は不透明だ。最悪のシナリオは、親米だったムバラク政権に対する反発から反米・反イスラエルというイスラム色の強い政権が誕生し、イスラエルとの緊張が高まることだろう。中東最大の産油国サウジアラビアで民主化要求が高まったり、イランで民族主義が高揚して核開発が加速したりすれば、最高水準更新中の原油価格が一気に跳ね上がることになりかねない。それは私たちの暮らしを直撃することになる。
グローバル経済では、エジプトの出来事は決して遠い国のひとごとではない。といって、この民主化の動きに、かってのように他国が介入することは出来ない。国民の選択に任せるしかないのだ。
欧米諸国や日本が取り組まなければならないのは、外国からの投資と、それによる経済成長を可能にする安定的な政権が生まれるよう側面支援することだ。短期的には国民の生活を安定化する食料支援を、長期的には食料増産に向けた人材開発や技術支援、雇用促進につながる1次産品の加工など労働集約的な産業の育成を考えるべきだろう。
'11.2.15.朝日新聞・丸紅飯経済研究所代表・柴田 明夫さん
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