散歩道<4158>   

                         耕論・オピニオン・スフィンクスが動いた(2)                        (1)〜(3)続く

 注意すべきはムスリム同胞団ではなく、自爆といった手段に訴える急進的なイスラム武装主義勢力です。ムバラク前政権がこの勢力と戦ってきたのは事実。政情安定までの隙をついて台頭しないよう、国際社会が監視しなければなりません。
 中東は今後、どうなるか。てこでも動かないと思われたムバラク政権が倒れたので、アラブ独裁政権に不満をもつ人々は勇気づけられたでしょう。ただ、この民主化がドミノ倒しのように周辺諸国に波及するとは考えにくい。
 政権が倒れるかどうかは、民衆運動の種類や基盤、中身によるからです。エジプトでは、圧倒的な数の若者が結集し、全国的な盛り上がりを見せました。広場の演説やテレビ出演で、民衆の心を動かしたリーダーもいた。さらに、大統領の名誉をおとしめないよう配慮しながら、引導を渡した軍も存在した。こういう一連の流れがすぐ、周辺諸国にもあてはまるとはかぎりません。
 
'11.2.15.朝日新聞 早稲田大イスラーム地域研究機構研究院准教授・鈴木恵美さん

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