散歩道<415>

                  「未来を語る」(4)朝日新聞'05.1.2-’05,1.14.掲載されたものを纏めて報告します。   (1)〜(4)へ続く

9、急成長は地球に脅威か:中国も省エネ時代に:精華大公共管理学院・教授・薛瀾氏(シュエラン)
先進国は技術協力を:中国政府は「持続可能な発展」、「調和の取れた社会」の重要性を強調、'03年春のSARS(新型肺炎)流行で公衆衛生への関心が高まり、経済成長の量だけでなく、質を問う声が強まってきた。食べることを心配した時代は去り、今、過去の高度成長と引き換えに環境破壊や資源消費という重大な対価を払ったことに気づかされている。中国はGDPは世界の4%なのに、石炭や鉄は世界の3割を使い、水は米国並に消費している。中国の価値観を変えるために意識転換を促す教育が重要だ。大学教育の役割も大きい。改革・開放後、価値観が多様化している。利害のバランスをとるために、政策決定過程で多くの人の意見を述べる機会を設けなくてはならない。(公聴会制度の導入)。今は貧富の格差の問題も発生している。貧富の格差は問題だが、多様性はむしろ健康的な発展の進路だと思う。異なる意見や立場の人がつながりながら築く社会。それが結局安定につながると思う。
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備考
'05.1.30.日・中・輸出入貿易額共、アメリカを抜いて1位になった。

10、不安社会なくせるか:共生の仕組み不可欠:競争至上主義を批判する・内橋克人氏
地域の試みにヒント:新たな価値感が生まれつつある。1人の人間を幸せにすることが他の人間を蹴落とすことを意味しない。他の人の人間の幸せにつながるような共生を求める考え方だ。人々の強い不安社会の背景には、自分が負け組みになってしまうという「落後恐怖症」をあおる形で、人々はもっと働けとせきたてられている。「至上競争主義」の政策がある。特に心配なのは所得格差、資産格差が人間の生存していく権利そのものを揺るがす段階にきている。現実は努力したくてもその機会を十分与えられない人々が増え、機会の不平等が結果の不平等を拡大している。努力が報われるという前提がすでに破綻している。マネー主義にもとづく、むき出しの市場競争の結果だけに生活をゆだねるのではだめだ。連帯や参加、共生のしくみが必要となる。市場を市民の手で制御しつつ。新しい循環型の経済や社会のシステムを作り上げなくてはならない。その取り組みとは地域の取り組みにヒントがある。大量生産・大量消費・大量廃棄の仕組みを変え、地域の資源や人材を活用してエネルギや食料、福祉を自給しようとする試みだ、(中には風力やバイオマスなどの自然エネルギーで地域の電力需要をまかなえるところも出てきた。高齢化の進行を前向きにとらえ、福祉産業などで雇用を生んだ地域も多い)。

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