散歩道<4123>
 
                             争論・オピニオン・続・第三の開国(4)
                   (1)〜(4)続く
                   「内向き」は悪いのか・地域社会を損なうか・農業を強くできるか
                          内向きが続けば素通りされる

 グローバル化したからといって、アメリカやアジア諸国と同じになるわけではありません。日本独自の製造業の力や文化、歴史の価値などは、かえって重要になるでしょう。
 農業はもちろん大事です。本当に強くしたかったら、全体をまとめて保護してはだめです。温室の中に入れていては、競争力はつきません。
 まず「農家」を再定義する。給与所得者でもある兼業農家に、なぜ給与所得者から集めた税金を回さなければいけないのか。それより農業を中心に取り組むプロの農家、専業型の農業者に集約していく仕組みをつくり、集中的に補助金や税金などで直接支援することです。
 よく誤解されるのですが、来年、再来年に完全自由化ではありません。10年かけて段階的に進めるとか、例外品目を認めさせるとか、交渉事項はいくらでもあります。私は楽観しています。このまま国を閉ざして衰退していくほど日本人は愚かではない、と。


'11.1.21.朝日新聞・東京大教授・伊藤 元重さん

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