散歩道<4105>  

                             耕論・オピニオン・
デフレと年金(2)                 (1)〜(3)続く

                            「ありがてえな」の感覚薄く

 昔は子どもたちが親の面倒みなきゃいけなかった。子どもから直接お金を受け取っていると「ありがてえな」という気持ちもわいてくる。
 いまは国が年金の形でそれを代行しているようなものだから、いちいち親に払う面倒はないけれど「支えあい」が見えにくくなっちゃっている。
 だから若い世代は保険料を払うのを嫌がるし、高齢者も「自分でためた金だ」と開き直っちゃうんでしょうね。日本人はもともとムラ社会が好きで、「助け合い」には向いているはずなんだけど、惜しいことだよね。
 いまの高齢者の多くは、確かに年金ではいい思いしていますね。払った保険料の何倍もの年金を受け取っている。でも、戦前、戦中、戦後と苦労してきた世代でもある。若い人たちは生まれた時から豊だったけれど、将来の年金は不安に感じている。人間、どの時代に生まれたって「生涯いい思いをする」というのは無理なんですよ。

'10.12.9.朝日アサヒ新聞 落語家・柳家 さん八さん 

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