散歩道<4091>
  
                             ザ・コラム・@が生む悲喜劇(1)                       (1)〜(4)続く
                           居どころ感覚、落とし穴に
  

 雪の日に、ニューヨークの近代美術館(MoMA)内を歩いていたら、特大の@が目に飛び込んできた。見学者で込み合う一角に、「当館収蔵品」として展示されている。
 そのわけを(MoMA)にメールで尋ねると、2時間もしないうちにメールで回答が来た。
 「@ほど電脳時代を見事に表す記号はほかにありません。6、7世紀から単価や計量の印として使われてきたが、1971年にメールの住所記号に採用されて用途が一変。いまや人類の生活に欠かせない存在になりました」
 @がメールアドレスに使われて今年は40年の筋目に当たるそうだ。仕事に私用にメール依存度は高まる一方で、私など今や@なしでは夜も日も明けないほどだが、すでに40年の歴史があるとはちょっと驚きだ。
 @の運命を変えたのはどこの誰なのか。訪ねてみると、70歳を前にしてなお一線で活躍中のコンピューター技術者だった。

'11.1.19.朝日新聞・ニューヨーク支局長・山中 秀広氏


関連記事:散歩道<175>情報化時代はイメージと記号の世界に住み始めている、<309>数字・記号、<862>情報化時代は何でも記号化する、<591>自分の機密情報はパソコンに残すな、<2107>発想を代える・絵文字を世界共通語に<検>IT、