散歩道<4090>
世相(206)・「百年文書」劣化の波 ・・・発想を変える
マイクロフイルム
古い文書や画像を記録したマイクロフイルムの劣化が問題になっている。酢のような臭いを発し、ワカメのようにゆがんでしまう「ビネガーシンドローム」。
京都市市立大学図書館。2000本を超えるフイルムの半分がビネガーシンドロームにかかってるという。神戸市の兵庫県立図書館でも書庫に新聞を写した
マイクロフイルムが780本あるという。国際標準化機構(ISO)は、期待寿命を100年としているが、しかしその前に波打ってしまうフイルムもあるという。
主な原因は高温と多湿である。高温と多湿の状態に置かれたフイルムは、画像を記録するゼラチン層に接する「セルロースアセテート」が空気中の水分と反応して酢酸が発生、フイルムの表面にベタツキが出て、波うってしまう。そのままほっておくと、表面に白い粉が付き、再生できなくなる。大手フイルムメーカー富士フイルムによると、同社がセルロースアセテートを材料にしたマイクロフィルムの販売を始めたのが1958年。しかし80年代後半に、ビネガーシンドロームが問題化し始めたため、93年に劣化し難いポリエステルに切り替えたという。
これらの問題の解決の為には、修復や電子化が急務であると言われている。 2012年5月19日
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備考:この問題は、遺跡が戦争などで破壊されたり、盗掘により遺跡がなくなったりすることと同じことではないかと考える。
'11.1.20.朝日新聞