散歩道<4085>   
    
                           耕論・「成長」を相対化する(1)              (1)〜(4)続く        ・・・・・発想を変える
                               
「消費頼み」モデルを変えよ


          先進国と呼ばれる国の経済に元気がない。しっかりした「成長戦略」必要だと多くの人が言う。でも景気さえよくなれば
               本当に問題は解決するのか。一度、経済成長を突き放してみると、別の地平が開けるかもしれない。

 私は英国政府の「持続可能な発展委員会」の委員長として、成長を絶対視する現代の経済に代わるモデルを2009年に提言した。言いたかったのは「成長神話」を永遠に思い描くことは間違いだ、ということだ。
 世界経済の規模は半世紀前に比べて5倍になった。今後も新興国を中心に人口は増え続け、エネルギー消費の急増が予想される。このままいけば、世界経済は2100年には現在の80倍もの規模に膨れあがるだろう。
 08年のリーマン・ショックに端を発した世界的な経済危機は、従来の経済モデルが真の意味で転換点にあることを示した。このモデルは産業革命とともにはじまったが、成長を目指す傾向がとりわけ強まったのは、この50〜60年にすぎな。歴史的に見れば、極めて短期間に起こった変化なのだ。

'11.1.15.朝日新聞英サリー大教授・ティム・ジャックソンさん

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