散歩道<4073>  

                                 社説・今年こそは改革を
(4)                     (1)〜(4)続く
                               与野党の妥協しかない

民主は公約を白紙に
 思えば一体改革も自由貿易も、もとは自民党政権が試みてきた政策だ。選挙で負けるのが怖くて、ずるずる先送りしてきたにすぎない。民主党政権がいま検討している内容も、前政権とさして変わらない。どちらも10年がかりで進めるべき息の長い改革だ。
 だとすれば、政権交代の可能性のある両党が協調する以外には、とるべき道がないではないか。
 自民党は早期解散へ追い込むという。だが、自民党への支持はさっぱり戻っていない。このまま総選挙になれば、投票先を失った選挙難民が路頭に迷うであろう。それを恐れる。
 たとえ政権を奪還したところで、野党の協力を得られなければ、やはり息の長い改革は実行していけない。
 菅首相は野党との協議を求めるならば、例えば公約を白紙に戻し、予算案も大幅に組み替える。そうした大胆な妥協へ踏み出すことが、与野党ともに必要だ。覚悟が問われる。
 日本の輸出力はまだまだ強い。技術もブランド力
*2も評価が高い。経済が停滞していても社会は安定を保ち、豊かな自然に恵まれている。政治が課題の解決へ動き出せば、前途に立ちふさがる霧も晴れてくるにちがいない。
 お正月。離れてクラス家族や親類が集まることも多だろう。どうしたら孫や子にこれ以上ツケを回さず、豊かな日本を残せるか。そんな将来へ思いをめぐらす機会にもしたいものだ。


'11.1.1.朝日新聞

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