散歩道<4066>

                              ザ・コラム領土の外交(1)                         (1)(4)続く
                             正論ですめば苦労はいらぬ      

 北方領土の軍備を増強するソ連が色丹島にも軍を駐留させたと聞いて、朝日新聞の小型ジェット機で北上したのは1978年9月だった。
 いよいよ色丹島に近ずいて南の上空から目をこらすと、北の沿岸部で糸のような筋が数本光っている。あれはテントの列ではないか。確かめようと旋回して高度を下げ始めた時、根室の自衛隊から警告が来た。「ソ連の戦闘機が近づいている」
 肉眼では見えなかったが、操縦席のレダーもソ連機をとらえた。向こうの主張する領空には入っていないのだが、こうなれば逃げるしかない。おかげで同行のカメラマンは特ダネ写真を撮りそこなった。
 米ソ冷戦が厳しかった時代の秘話だが、こんなことを思い出したのは外でもない、ロシアのメドベージェフ大統領が国後島を視察に訪れたからである。

'10,11,10,朝日新聞・本社コラムニスト・*2若宮啓文氏
関連記事:散歩道<検>氏名・*1前原誠司3452<検>氏名・*2若宮啓文氏764.2751.3786.3949.<検>社説、

備考:若宮啓文さんが逝去されました、ご冥福を祈ります。