散歩道<4037> 
           
                            耕論・大連立(2)                           (1)〜(4)続く   
                            期間限定し国難に対処せよ
                       

選挙を怖がるな 
 菅首相は夏の参院選まで消費税率10%に言及したが、支持率が急落し、全く口に出さなくなった。選挙が、国民が怖いからだ。だが、大連立なら選挙が怖いなどと言い逃れはできない。消費税を引き上げが必要と説明しても理解してくれない」というが、国民はバカではない。政治家が国民に具体的な説明する方法を知らないだけなのだ。国民が将来に見通しを持てない最大の理由の一つは年金問題だ。いまの年金制度が若い世代にとって、もうもたないのは明らかだ。夫婦で月18万円程の給付額を確保するとしたら税金はいくら必要か。また、ますます重要になる介護で従業者の低所得をどこまで引き上げるか。そのために消費税を何%上げる必要があるのか。具体的なデ−ターを隠さずに示すべきだ。
 人間には「国民」の側面と「市民」の側面がある。「国民」は無責任で情緒的なエゴイストだが、「市民」は主体的、論理的に判断し、自分の判断に責任を持つ存在だ。ところが、国会議員は国民の側面しか見ていない。名古屋の河村たかし市長や大阪府の橋下徹知事らが活躍できるのは市民を相手にしているからだ。歳入を増やすため消費税をどこまで上げるか。どの歳出を根拠やデーターを国民に示して選択させる。そうしてこそ国民も市民的意識を持ち、自ら主体的に考え判断するようになる。大連立が取り組むべきもう一つの課題は景気対策だ。若者の就職率がこれほど落ち込んでいるのに、臨時国会では経済の競争力を復活させ、景気回復のために何をなすべきかの議論が全くなかった。1990年に世界一だった日本の国際競争力は27位に、一人当りのGDPは3位から23位に落ちた。

'10.12.15.朝日新聞・ジャーナリスト*1田原 総一郎さん


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