散歩道<4029>

                        美術展・ウフィツィ美術館自画像コレクション(2)                  (1)(4)続く                

・そこに書かれた画家の気持ち等が、正直に解説されているのが面白い。(本の解説から、印象に残る主だった記事を、以下に列挙します)
 6、アトリエは画家の自分の教養の高さや築きあげた業績、制作上の信条等アピールした。

 7、豪華な服装を着たり、装身具を身につけ徳高き貴婦人らしさを演出した。又、描かれている楽譜に、いとしいあなたに情熱を燃やすという章が開かれていたりする。
 8、20世紀に入り、それまで暗いアトリエの中で堅く無表情な中にも画家の内面を染み出すといった古典的なスタイルから大きく様変わりした。自画像という自己探求的な主題に対して光の効果を色彩に還元したような作例がフランスの印象派からではなくイタリアの絵画運動の影響により生まれたことの意味が大きいと解説されている。
2010年12月18日
 9描かれている画面には、本人の室内にある、額に描かれた自画像であったり、趣味の品物や、素養の高さを強調するものがずらりと並べられている。
 10、作品に肉づけを施し、構図全体に彫刻的な立体感を与えるだけでなく、モノの輪郭に固有の生命を吹き込むために、光の際立った投射や配色をたくみに用いた円熟した描写力を見せた。
 11、イギリス国王からナイトの爵位を授かり、オクスフォード大学から学位をもらい、修士の学生が着るガウンを着た自画像が寄贈された。
 12、藤田嗣治
*2の1920年代のアトリエで描かれた自画像:乳白色で描いた女性の肌、座布団、キャンパス、はさみ、硯、筆、猫等、東洋人としてモノ珍しさもあり、おかっぱ頭、丸眼鏡、ちょび髭など外国人画家として頂点に認められた画家。その後、1940年第2次世界大戦で日本への帰国を余儀無くされた、戦争に加担した(従軍画家)日本画壇でもフランスでも厳しく評価されたが、その後フランスに帰り、日本国籍を抜き、フランスの国籍をとる。その後、カトリックの先例を受け、レオナール・フジタとして宗教画に取り組むことになる。

'10.12.10.国立国際美術館(大阪)

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